メインビジュアル

営業代行と営業コンサルの違い

目次
全て表示

営業代行と営業コンサルは、いずれも営業課題を解決するための外部サービスとして広く利用されていますが、実際には対応できる範囲や成果の出し方が大きく異なります。

本記事では、両サービスの違いを「定義」「業務範囲」「価格」「成果評価軸」の4つの視点から整理し、「コンサルに頼むべきか?営業代行に頼むべきか?」という悩みを解消できるよう解説します。

営業代行と営業コンサルの定義

営業コンサルとは

営業コンサルとは、営業戦略や組織体制、プロセス設計、営業手法の改善をアドバイスする専門サービスです。自社の営業活動を“より成果が出る形に整える”ことが主目的であり、実際に顧客へアプローチする業務は基本的に行いません。外部の知見を活用して「勝ちやすい仕組み」を構築することに強みがあります。

営業コンサルの業務フロー

営業代行とは

一方、営業代行は、アポイント取得から商談、クロージングに至るまで、実際の営業活動そのものを外部人材が担うサービスです。戦略設計よりも「現場で動く力」に重点を置き、短期間で成果を求める際に適しています。

簡単に整理すると、営業コンサル=戦略の外注、営業代行=営業実務の外注という違いになります。

営業代行の業務フロー

業務範囲の比較

営業代行と営業コンサルでは、関与する領域に明確な違いがあります。以下の表で整理すると、両者の役割が一目で理解できます。

項目 営業コンサル 営業代行
対応範囲 営業戦略立案、営業組織設計、研修・改善提案 アポ取得〜商談〜クロージング
目的 営業活動の仕組み化・効率化 受注・売上の最大化を目指す
主なKPI 営業プロセス改善度、受注率向上率 商談件数・受注件数・売上額
関与スタイル 助言・伴走・社内研修 実務遂行・成果報告
活用シーン 仕組みを整えたい、営業力を強化したい 短期で成果を上げたい、営業人員が不足している

ここまで整理すると、営業コンサルは自社の営業活動を「仕組み」として強化するのに適しており、営業代行は「実際の営業活動を即時に回す」ために有効であることが分かります。仕組み改善と現場実務、どちらを優先すべきかが、選定の最初の分岐点になります。

例えば、営業人材は確保できているが成果が伸び悩んでいる企業はコンサルの活用が向いており、逆に営業人員が不足していて新規開拓を短期で進めたい企業は営業代行が有効です。両者を併用し、コンサルで仕組みを整えながら代行で実務を動かすケースも増えています。

料金モデルと相場感

委託する際に重要なのが費用感と報酬体系です。コンサルと営業代行では料金の算定方法が異なります。

料金モデル 営業コンサル※1 営業代行※2
固定報酬型 月額30〜100万円程度(期間・範囲による) 月30〜50万円程度(人員数による)
成果報酬型 成果連動は基本少ない 受注時に10~15%を成果報酬として設定
ハイブリッド型 固定+研修・成果指標設定の追加費用 固定15〜万円+成果報酬

営業コンサルは、専門的な知見やノウハウを提供し、自社の営業活動を仕組みとして整備することに価値があります。そのため、導入直後に数値で効果を測るのは難しい場合がありますが、中長期的には営業組織全体の底力を高め、受注率やLTVの改善といった成果につながる投資と捉えることができます。

一方で、営業代行はアポイント取得や商談、クロージングといった実務を代行するため、短期間で成果を実感しやすい反面、1件あたりのコストは相対的に高くなる傾向があります。自社が「即効性」を重視するのか、それとも「持続的な営業力の強化」を重視するのかによって、どちらに投資すべきかが変わってきます。

※1 参照元:DRM SalesKnowledge Media(https://d-r-m.co.jp/media/eigyou-knowhow/sales-consulting-average-cost/)
※2 編集チームの独自調査による(2025年9月調査時点)

成果評価軸の違い

両者の選択で最も重要なのが成果の見方です。コンサルは「仕組み改善による将来的な効果」、営業代行は「受注・売上といった即時の成果」を指標とします。

  • 営業コンサル:営業プロセスの改善率、チームのスキル向上、受注率上昇
  • 営業代行:アポイント獲得数、商談件数、受注金額

例えば、半年後に「自社営業が自走できるようになりたい」ならコンサルが有効ですが、「来月の受注を確保したい」なら営業代行が適しています。

使い分けの判断基準

以下の基準で、自社がどちらを選ぶべきかを整理できます。

判断軸 営業コンサルが向く 営業代行が向く
目的 営業力を強化・仕組み化したい 短期で売上を増やしたい
社内体制 営業人材はいるが成果が出ない 営業人員が不足している/体制を持たない
商材の特徴 高単価・提案型で、組織的な営業が必要 低〜中単価で件数を重ねたい/営業工数が不足
成果の定義 仕組みの改善・長期的な営業力向上 受注件数・売上

「今すぐ成果を得たいのか」「将来にわたって営業力を底上げしたいのか」が、営業代行と営業コンサルを選ぶ上での大きな分かれ道になります。短期的に売上や新規顧客獲得を優先したい場合は営業代行が適しており、逆に長期的に自社の営業組織を強化し、持続的に成果を生み出す仕組みを整えたい場合は営業コンサルの活用が有効です。

実際には、両者を段階的に活用する企業も多く、初期フェーズでは営業代行でスピーディに成果を出しつつ、その裏側でコンサルの支援を受けて社内の仕組みやノウハウを強化していくという流れが主流になりつつあります。このように、短期と長期のバランスを意識して外部リソースを使い分けることで、より安定的かつ効率的に営業成果を高めることが可能になります。

まとめ:
戦略か実務か、
解決したい悩みに応じて選ぶ

営業コンサルと営業代行は、どちらも営業課題を解決する有効な手段ですが、コンサルは仕組み作りに強く、営業代行は実務遂行に強いという明確な違いがあります。
短期的な成果が必要なら営業代行、長期的な営業力強化を目指すならコンサルを選び、状況に応じて両者を併用することで、より確実な成果に繋がります。

営業課題別
BtoB営業代行おすすめ3選

実働だけではなく、営業プロセスの設計と仕組み化にも強みを持つ企業を厳選。単なる人手の投入ではなく、課題の根本からアプローチできるパートナー選びにお役立てください。

顧客像ごとに刺し分けが必要なSaaS企業に
カイタク
カイタク公式HP
※画像引用元:カイタク公式HP(https://kaitak-sales.com/)
ABM戦略を仮説とデータで構造化
"刺さる営業"を仕組みにする
  • 商談や受注の実データから「誰に・どんな訴求が響くか」を分析し、チャネルと訴求軸を構造化。フェーズや商材の変化にも対応でき、営業成果を可視化する仕組みをつくる。
  • SaaS業界特有の細かいKPIに対応し、改善から再設計を繰り返す PDCA体制で、成果が見え、再現性のある営業を構築。ABMを軸にターゲットごとに戦い方を変えられる営業組織へと導く。
乗り換えが起こりやすい 決済・通信企業に
セレブリックス
セレブリックス公式HP
※画像引用元:セレブリックス公式HP(https://www.eigyoh.com/service/20181203)
解約リスクを見える化し
顧客の離脱を防ぐ仕組みを作る
商談プロセスが多く長期化する Sler企業に
エグゼクティブ
エグゼクティブ公式HP
※画像引用元:エグゼクティブ公式HP(https://www.executive.jp/index.php)
決裁者見極めと停滞防止で
長期化しがちな商談を受注へ
  • 1,000社超えの提案型商材の支援実績のうち50%がシステム関連
    商材説明が複雑なシステムでも初回アプローチから 相手に伝わるトークを組み立て、刺さる商談に。
  • リスト時点の意思決定者特定に加え、商談の進捗状況管理で 案件化のタイミングを逃さずアプローチ。
    SIer営業が抱える長期接触後の静かな失注を
    防ぐ